イラン攻撃の理想的な終わらせ方 メルマガ ダイレクト出版 ルネサンス編集部。北野幸伯

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◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

こんにちは。
ダイレクト出版・政経部門の千葉です。

イラン攻撃の影響で石油価格が高騰していますね。

攻撃を始めたトランプも、来る中間選挙に備えて
イラン攻撃を終結させたがっているようです。

泥沼化するイラン攻撃ですが、どうすれば終結できるのでしょうか。

そこで今回は国際関係アナリストの北野幸伯氏に、
イラン和平のシナリオについて
お話ししていただきました。

=====
From:北野幸伯
★イラン戦争の理想的な終わらせ方

ダイレクト出版
ルネサンスメルマガ読者の皆様、こんにちは!

北野幸伯です。

イラン戦争が続いています。

アメリカは、イランに停戦条件15項目を提示したと報じられています。

内容は、

・ホルムズ海峡封鎖解除

・イラン核施設の解体

・親イラン武装組織(ガザのハマス、レバノンのヒズボラ、
 イエメンのフーシ派など)支援停止

など。

この中で、直近で最も重要なのは、「ホルムズ海峡封鎖解除」でしょう。

日本の原油輸入、94%は中東から。

ホルムズ海峡封鎖で、原油が輸入できなくなっている。

大迷惑です。

トランプさんも、ホルムズ海峡封鎖問題をなんとかしなければならない。

というのも、原油輸出が滞れば、ガソリン価格が上がり、インフレが進行する。

結果、11月の中間選挙で、トランプ共和党【 大敗 】ということになる。

しかし、長期的には、イランに【 核兵器保有を断念させること 】が最重要です。
日本のテレビを見ていると、

「そもそもイランが核兵器保有を目指しているか不透明」という人がいます。

いえ、イランが核兵器保有を目指している証拠はあります。

時系列で見てみましょう。

アメリカが「イランは核兵器保有を目指している!」
と騒ぎ始めたのは、2002年です。

しかし、これは「大量破壊兵器を保有している!」「アルカイダを支援している」
とウソをついてイラク戦争を開始したのと同様「フェイク情報だった」と考えられます。

「イランは核兵器保有を目指していない」

このことは、アメリカ自身も、IAEAも認めていました。

証拠もあります。

『毎日新聞』2007年12月4日付。

〈〈イラン核〉米が機密報告の一部公表 「脅威」を下方修正

[ワシントン笠原敏彦]マコネル米国家情報長官は3日、
イラン核開発に関する最新の機密報告書「国家情報評価」(NIE)の一部を公表し、
イランが03年秋に核兵器開発計画を停止させたとの分析結果を明らかにした。〉

さらに、『ロイター』2009年7月4日付。

〈イランが核開発目指している証拠ない=IAEA次期事務局長

[ウィーン 3日 ロイター] 国際原子力機関(IAEA)の天野之弥次期事務局長は3日、
イランが核兵器開発能力の取得を目指していることを示す確固たる証拠はみられない
との見解を示した。

ロイターに対して述べた。

天野氏は、イランが核兵器開発能力を持とうとしていると確信しているかとの問いに対し
「IAEAの公的文書にはいかなる証拠もみられない」と答えた。

そしてオバマは2015年7月、イギリス、フランス、ドイツ、ロシア、中国を巻き込んで
「イラン核合意」を成立させました。

これで、イランは制裁が解除され、石油が輸出できるようになった。

イランは、そもそも核兵器を開発する気がなかったので、大いに喜びました。

ところが2018年5月、トランプが、イラン核合意から一方的に離脱。

2018年8月、トランプ政権は、イラン制裁を復活させます。

これは、何でしょうか?

イスラエルは、「イランが核兵器開発を目指している」と確信している。

トランプは、親イスラエルなので、核合意から離脱したのです。

正直いうと、「イラン核合意」は、ほとんどすべての国にとってWINーWINでした。

イランは、原油を輸出できて幸せ。

欧米はイランの核兵器開発を止めることができて幸せ。

IAEAが自由に査察できる状況下で、
イランが核兵器開発を進めることは困難だったでしょう。

「イラン戦争」

その遠因は、【 「トランプが極めて有益、有効だったイラン核合意から
一方的に離脱したことだった」 】といえるでしょう。

再び苦しくなったイラン。

そもそも核兵器を開発する気はなかったのですが、
追い詰められ、ある時点で気がかわったようです。

徐々にウラン濃縮度をあげていきました。

ここから、2023年のお話。

『時事』2023年3月5日。

<イランを訪問した国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は4日、
ウィーンの空港で記者会見し、イラン中部フォルドゥの核施設で核兵器級に近い
濃縮度83.7%のウラン粒子が検出された問題について
「その水準の濃縮ウランは蓄積されていない」と述べた。>

「核兵器開発には濃縮度90%以上が必要」とされている。

イランは2023年3月時点で、濃縮度を83%まで上げていた。

つまり、2023年内に核兵器を保有する可能性が高くなっていました。

そして、イランは2023年9月、IAEAの査察を拒否します。

日経新聞2023年9月17日付。

<国際原子力機関(IAEA)は16日の声明で、
イランからIAEAの一部査察官の受け入れを拒否すると
通告があったことを明らかにした。

査察官はウラン濃縮などを検証している。

グロッシ事務局長は「強く非難する」と述べ、
査察に深刻な影響が出るとして再考を求めた。

国際社会の懸念が一層強まるのは必至だ。>

イランは2023年3月時点で、ウラン濃縮度を83.7%まで上げていた。

原発に必要なウラン濃縮度は5%未満。

当然、【 なぜ???? 】という深刻な疑問がわきます。

そして、2023年9月から、IAEAの査察を拒否している。

これは、当然【 核兵器開発の意図があるからだろう 】となります。

それどころか、【 核兵器保有一歩手前にきているのだろう 】とも。

そして2023年10月、イランの手下ハマスは、
イスラエルを先制攻撃し、1200人を大虐殺した。

イスラエル vs ハマス、ヒズボラ、フーシ派、イランの戦争がはじまりました。

こういう一連の流れを見ると、日本のテレビに出ている「専門家」が、

【 そもそもイランに核兵器保有の意志があるか不明 】

といっているのは、「かなりイイカゲン」であることがわかります。

トランプは、確かに【 国際法違反 】の戦争を開始しました。

しかし、それは、ネオコン・ブッシュのイラク戦争のように、
「完全に理不尽な戦争」とはいえないことがわかります。

(@イラク戦争には、「ドル防衛」「石油利権」など真因がありましたが、ここでは触れません。)

では、イラン戦争の「理想的な出口」とは、なんなのでしょうか?

これは、【 イラン核合意復活 】でしょう。

つまり、イランはIAEAの自由な査察を受け入れ、核兵器開発を断念する。

そのかわり、制裁は解除され、原油を自由に輸出できるようになる。

ちなみにイラン核合意の参加国は、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、
【 中国 】【 ロシア 】です。

欧米だけでなく、中露も満足する内容なのです。

2015年の「イラン核合意」そのままだと、
「そもそもおまえ(トランプ)が離脱したのが悪いのでは?」と突っ込まれるかもしれません。

ですから、少し内容を変えて、
「今度の核合意は、2015年の穴だらけの合意とは全然違う!」などとすればいいでしょう。

まあトランプとしては、「イラン原油はドルで輸出する」
「イランは原油を中国に輸出しない」など、追加条件を出したいところでしょう。

しかし、このままイラン戦争が長引き、ガソリン価格の高騰がつづき、
インフレが加速して、【 中間選挙惨敗 】という悪夢のシナリオよりマシなのでは?

もう一つ、イスラエルが「新イラン核合意」に反対することが予想されます。

そして、一度合意を破られたイランがトランプを信じるか。

これは、中国、ロシアに頼んで説得してもらうということでしょうか。

いろいろ複雑で難しいですが。

イラン戦争が早く終結することを願います。


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<メルマガ著者紹介>

国際関係アナリスト
北野 幸伯

 
「卒業生の半分は外交官、半分はKGBに」
と言われたエリート大学:
ロシア外務省付属モスクワ国際関係大学を
日本人として初めて卒業。

その後、カルムイキヤ共和国の
大統領顧問に就任。

大国を動かす支配者層の目線から
世界の大局を読むことで、数々の予測を的中。

自身のメルマガは、ロシアに進出する
ほとんどの日系大手企業、金融機関、政府機関の
エリート層から支持されている。


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~先人の叡智を未来に繋げる~
Renaissance(ルネサンス)刊行にあたって 

Renaissance(ルネサンス)とは、
14世紀にイタリアで始まった
「文化の再生・復興」運動を指します。

当時、疫病の大流行や飢饉。
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社会全体が危機的な状況に置かれる中、
人々は生と死について深く考え、
いかに生きるべきかを強く
意識するようになったといいます。

そこで彼らが手本にしたのが、
ギリシアとローマの優れた
古典文化でした。

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となってヨーロッパ全土に広がり、
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